味噌POWER

年末年始、ご馳走が続くと、ふと恋しくなるのがお味噌汁。
旨味たっぷりの味噌汁は体に優しく染みわたるように感じます。
日本の伝統的な発酵食品、味噌。
「発酵食品は健康に良いけど、塩分が多いんじゃない?」と気にする人も多いようです。マーケットの味噌売り場を見ると、最近では減塩の味噌も販売されていますね。
ですが、近年発表されたいくつかの研究では、「味噌の塩分はそんなに気にする必要がない」ということを証明しています。
例えば、広島大学の研究グループは、塩分を含む味噌を食べていても、血圧の上昇を抑制し、 脳卒中の予防効果があることを突き止めたそうです。
むしろ塩を味噌に変えることで、脳卒中予防につながることも期待されています。
味噌には抗がん作用も期待されています。
塩分は胃がんのリスクを高めますが、味噌汁を飲む人の方が胃がんの死亡率が低いことはすでに1980年代に国立がんセンター研究所の平山博士が発表しています。
発酵食品である味噌の魅力はそのほかにも多々ありますが、味噌のメイン素材「大豆たんぱく」自体が、とても魅力的な健康効果を持ちます。
大豆はレシチンやリノール酸、サポニン、イソフラボンなどの成分を含みます。
これらは悪玉コレステロールや中性脂肪を低下させて、血液をサラサラにする効果を持ちます。つまり、血圧を下げ、動脈硬化を防ぐ力を発揮するのです。
また、大豆タンパクは動物性のタンパクに比べ低脂肪です。
食物繊維量が多いことも手伝って、肉からのたんぱく質の摂取を大豆に置き換えることで、肥満防止につながります。
たんぱく質を摂取するだけなら乳製品や肉でも良いのですが、大豆はたんぱく質が豊富なだけでなく、健康効果を発揮する様々な成分を持つのです!
植物性ゆえの様々なメリットが大豆タンパクにはありますが、発酵の力を借りてさらにパワーを増した味噌を、日常の食事に取り入れていきたいですね。