植物性たんぱく質の特徴

たんぱく質とは?

私たちの体は、すべてたんぱく質でできていると言っても過言ではありません。筋肉や肌や髪だけでなく、血中の酵素を運搬するヘモグロビンや酵素などもたんぱく質でできています。

体の中でたんぱく質は合成と分解を繰り返しています。アミノ酸で構成されているたたんぱく質は、脂肪のように体内に貯蓄できません。そのため私たちのカラダは、毎日欠かさず食べ物からたんぱく質を摂取することで、健やかさを維持しているのです。

良質なたんぱく質とは?

人体は1万種類以上のたんぱく質で構成されていますが、それらは20種類のアミノ酸の組み合わせでできています。

20種類のアミノ酸のうち、体内で作ることができず食べ物から摂取しなければならないアミノ酸を必須アミノ酸と言います。

必須アミノ酸は9種類ありますが、この9種類をバランス良く全て含むたんぱく質を「良質なたんぱく質」と言います。

(※必須アミノ酸:バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、スレオニン、ヒスチジン、トリプトファン、フェニルアラニン、メチオニン)

たんぱく質の「質」は、アミノ酸スコアという指標で表されます。

アミノ酸スコアは、食品中のたんぱく質を構成する必須アミノ酸の含有バランスを評価する指標です。アミノ酸スコアが100に近いほど体内でたんぱく質が有効利用される、つまり「良質なたんぱく質」ということになります。

植物性たんぱく質は良質ではない?

「植物性たんぱく質では、筋肉は大きくならないよ」とか「動物性たんぱく質は、ダイエットには良くない」とか、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質の優劣が話題にされることがありますが、果たしてどうなのでしょう?

アミノ酸を豊富に含む良質なたんぱく質含有食品といえば、肉や卵、牛乳などの動物性食品です。

一方、植物性食品はアミノ酸スコアが100を満たさないものが多く、その点では動物性に劣ります。

ただし、大豆は「畑の肉」と呼ばれるように、植物性たんぱく質ながらアミノ酸スコアは100で、肉に匹敵します。

またえんどう豆に含まれるたんぱく質もアミノ酸スコアが高く、近年では大豆に代わる植物性たんぱく質として人気です。

植物性たんぱく質は組み合わせが大切

植物性食品単体ではアミノ酸スコアが低くても、いくつかの食品を組み合わせることで、アミノ酸スコアを向上させることができます。

代表的な例が日本食の基本「ご飯と味噌などの豆製品」の組み合わせです。

ご飯は必須アミノ酸の一つリジンが不足するためアミノ酸スコアが100に届きません。しかしリジンが多い豆製品を一緒に食べることで、ご飯に含まれるたんぱく質の栄養効率が向上します。

植物性たんぱく質は、複数の食材の組み合わせで力を発揮するのです。

植物性たんぱく質のメリット

たんぱく質の含有量や利用効率のみに着目すると、動物性食品の方が一見優秀に思えます。しかし私たちが食事からたんぱく質を取る場合、たんぱく質だけを摂取するのではなく、その他の栄養成分も含む食品として食べていることを考慮しなければいけません。

例えば肉からたんぱく質を摂取する場合、たんぱく質だけでなく脂質も一緒に摂取することになります。その脂質は過剰な摂取を避けるべき飽和脂肪酸を多く含みます。

一方、豆やナッツからたんぱく質を摂取する場合、もちろん脂質も一緒に摂取することになりますが、それは健康に好ましい不飽和脂肪酸を多く含む脂質です。また健康維持の鍵を握る食物繊維もたっぷりと摂取することができます。

こうしたパッケージで捉えた時、植物性たんぱく質のメリットが際立ちます。

日本の食の伝統と植物性たんぱく質

植物性食品のたんぱく質含有量は、100gあたり10g未満のものが多く、肉や卵のように、効率的にたんぱく質を摂取することはできません。

しかし植物性食品は、たんぱく質だけでなくビタミンやミネラルを含むほか、不飽和脂肪酸、食物繊維や第7の栄養素として注目のフィトケミカルなど、私たちの健康をサポートする成分をパッケージで摂取することができます。

日本人の食生活は、第二次世界大戦以降植物性たんぱく質を多く摂取する旧来の食事パターンから、動物性たんぱく質と脂質の摂取量が増加した欧米型の食事パターンが優勢になってきました。それにより生活習慣病などが深刻な問題となっています。

そうした観点で捉えた場合、あらためて日本の伝統的な食習慣が栄養的に優れていたことがわかります。お米や麦などの穀物を中心にした一汁三菜。豆腐・納豆・味噌などの大豆加工食品や広く豆類などの植物性食品からたんぱく質を摂取することで、主食の穀物に欠けるアミノ酸を補い栄養効率をアップさせていました。また穀物と植物性たんぱく質を積極的に食べることで、健康維持に欠かせない食物繊維も十分に摂取することもできていました。

日本人の食文化に根ざした植物性たんぱく質の魅力を今こそ再評価すべきかもしれません。

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